目次
６．まとめ
1. はじめに：国際的に認められたSMILEエクササイズ
2023年7月、シンガポールで開催された「International Conference on Adaptations and Nutrition in Sports 2023」において、広島大学の研究チームがポスタープレゼンテーション賞を受賞しました。
この賞は、SMILEエクササイズの一環である「BONEプログラム」の研究成果に対して贈られました。
2. 顔の印象と骨密度の関係：新しい研究の背景
顔のシワやシミなどの見た目の印象は、意外にも頭蓋骨をはじめとした骨密度に大きく左右されています。
これには重要な理由があります：
- 頭蓋骨の密度低下は、顔の皮膚のたるみを引き起こし、シワの形成を促進する。
- 骨密度の低下は、毛細血管の減少につながり、代謝の悪化を招く。
- 代謝の低下は、シミやクマなどの形成を助長する。
しかし、頭蓋骨には、骨が強くなる程度の刺激が入りにくく、20代から70代で約25％の骨密度が減少し、この減少率は、骨折頻発部位として代表的な腰椎の減少率の2倍に相当することが報告されています。
すなわち、顔の骨は、他の体の部位よりも衰えが速く、積極的に刺激を入れる習慣を作らない限り、顔の土台がどんどんなくなっていくということを意味しています。
この背景を踏まえ、顔の骨にアプローチするSMILEエクササイズを開発し、中年男女を対象にその効果を検証しました。
研究では、シワやシミの数といった、見た目年齢を左右する客観的指標に着目しました。
3. SMILEエクササイズの顔面アプローチ
このプログラムは以下の特徴を持ちます：
- 頭蓋骨の縫合線、顎、頬骨、眼窩、鼻に対する圧迫刺激
- 30分間のプログラムで構成
- 音楽に合わせた5分間の圧迫刺激
4. 驚きの研究結果：科学的データが示す効果
研究結果は、大きな改善が見られました：
グラフは、白色がコントロール群、緑色がエクササイズ介入群を示しています。
有意な結果が得られた顔の項目は8項目中4項目でした。
① 顔の面積が有意に減少（むくみがとれた）
②顔のしみの数が減少
③顔全体のしわの数が減少
④目の周りの細かいしわが減少
これらの効果は、たった30分のエクササイズ実施後に顕著に現れました。
5. 顔のアンチエイジングメカニズム
BONEプログラムは以下のメカニズムで効果を発揮します：
- 深いしわ：顔の骨密度増加による輪郭の改善
- 浅いしわ：皮膚への血流改善による栄養供給の増加
今回の実験は、一過性の介入であったため、一時的に浅いしわへのアプローチができたものと考えられます。そのため、今後は長期的にエクササイズを行い、深いしわへの影響もみられるかを検討する必要性があると考えられます。
6. まとめ
BONEプログラムは、科学的に効果が証明された画期的な顔のアンチエイジング法です。骨密度の向上を通じて、顔の印象を若々しく保つこの新しいアプローチは、従来の美容法とは一線を画す方法といえるでしょう。
簡単で効果的なこのエクササイズを日常に取り入れることで、若々しい印象を手に入れましょう。
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