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ホネ知識③骨は夜がカギ:メラトニンと骨の関係性

私たちの骨は、昼間の活動だけでなく、夜間にも重要な代謝活動を行っています。

特に、夜間に分泌されるホルモン「メラトニン」が、骨の健康に深く関わっていることが近年の研究で明らかになってきました。

この知見を活かして、夜の時間を骨の健康づくりに有効活用する方法を探ってみましょう。


1. メラトニンと骨の関係


メラトニンは、脳の松果体から分泌される「睡眠ホルモン」として知られていますが、骨代謝にも重要な役割を果たしています(服部,2008)。


1)骨形成の促進:メラトニンは骨芽細胞(骨を作る細胞)の活性を高めます。

2) 骨吸収の抑制:破骨細胞(古い骨を分解する細胞)の活動を抑制します。

3)抗酸化作用:骨組織を酸化ストレスから保護します。


2. 夜のメラトニン分泌と骨の健康


人間の体内では、夜になると特別なホルモンの分泌が増加します。これがメラトニンです。このホルモンは睡眠を促すだけでなく、体のリズムを調整し、骨の健康にも重要な役割を果たしています。


通常、午後10時頃からメラトニンの生成が本格的に始まります。これは自然界の一部である人間に、休息の時間が近づいていることを告げる生物学的なシグナルです。


睡眠研究の専門家たちは、特に午後10時から午前2時までの睡眠が極めて重要だと指摘しています。この4時間の間に眠ることで、体の回復プロセスが最も効果的に機能するのです。


しかし、午後10時を過ぎても起きていると、不思議と元気が湧いてくることがあります。これは本来、体の修復に使われるべきエネルギーが別の形で現れていると捉えられています。


そのため、このエネルギーを使って夜更かしをすると、体の大切な修復作業が十分に行えなくなる可能性があると言われています(ショーン・スティーブンソン,2017)。


骨との関係において、メラトニンは骨を形成する細胞の活動を促進し、骨を分解する細胞の働きを抑える効果があると示唆されています。さらに、有害な酸化ストレスから骨を守る働きもあるとされています。


したがって、体の自然なリズムに合わせて午後10時から午前2時の間にしっかり睡眠をとることは、骨の健康増進にとっても、メラトニンの恩恵を最大限に受けるための賢明な選択と言えるでしょう。


これは骨の健康だけでなく、全身の健康と若々しさの維持にも繋がります。夜型の生活を避け、体内時計に沿った生活リズムを取り戻すことで、私たちは自然の恵みを最大限に活用できるのです。


3. 夜の骨トレーニングの可能性


ここで注目したいのが、就寝前の軽い運動や骨への刺激です。適度な運動は以下の効果が期待できます:


1)メラトニン分泌の促進:ゆるやかで適度な運動は夜間のメラトニン分泌を増加させる可能性があります。

2)骨への直接的な刺激:軽い衝撃や負荷は骨形成を促進します。

3)成長ホルモンの分泌促進:夜間の運動は成長ホルモンの分泌を増加させ、骨の健康に寄与しまする可能性が示唆されています。


4. 夜の骨トレーニング方法


就寝前に、以下のような軽い運動を取り入れてみましょう:


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5.結論


「骨は夜がカギ」という考え方は、メラトニンの作用と夜の骨トレーニングの可能性を組み合わせた新しいアプローチです。


就寝前に適度な運動で骨を刺激し、その後の質の良い睡眠でメラトニンの恩恵を受ける


この組み合わせが、効果的な骨の健康維持につながる可能性があります。


ぜひ簡単で安全にできるスマイルエクササイズで就寝前に骨を整えてから、質の良い睡眠をとりましょう!


引用

1.服部淳彦(2008)メラトニンによる骨形成・骨代謝制御,化学と生物 46(2)115-122.

2.ショーン・スティーブンソン (著), 花塚 恵 (翻訳)(2017)SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術,ダイヤモンド社.

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